本を読むとコーヒーが飲みたくなる。
この条件反射的な衝動は、いったい何なのだろうか?
うん? コーヒーを飲むと本を読みたくなる方かもしれない。
はて? どっちだろう?
コーヒーのお供に本なのか?
本のお供にコーヒーなのか?
まあ「どっちでもいい」といえば、どっちでもいいことかもしれない。
ただコーヒーに合う本というのは、どうもあるらしいことは、ググってみるとよくわかる。
タイトルに「コーヒー」がついている本、これだけでも結構ある。
文学・評論のジャンルだけでも350冊、全部読むのは困難だ。
最近だと、30万部超えのベストセラーになって、今も売れ続けている息の長い作品
「コーヒーが冷めないうちに」
”4回泣ける”というキャッチコピーで売り出した泣ける本である。
が、読んだ人によって泣いた回数は異なるようだ。
僕は、3回泣いた。
ちょっとミステリアスな設定だが、人生の出会いと別れの悲喜こもごもが描かれた作品で、相手のことを想う優しさや切なさに、思わず涙してしまう。
著者の川口俊和氏は、劇団の脚本家・演出家で、もともと舞台で講演をしていた作品を小説化したとのことで、自身としては初小説だ。
アマゾンのレビューが見事に賛否両論に分かれている。これは売れる小説の特徴だ。
僕の率直な感想としては、小説としての価値を低いかもしれないが、その舞台設定の妙がとても面白く、純粋に読めば自然と泣ける仕掛けが入っているので、一読の価値は十分にある作品だと思う。
「珈琲屋の人々」
「コンビニ・ララバイ」というコンビニ店主とその客の悲しい人生を書いた小説が話題となったが、その作者池永陽の作品で、過去に殺人の罪を犯してしまったコーヒーショップのマスターと、店に来る客の人間ドラマの話。
連作短編集で、店に来るそれぞれに悩みを抱えた人たちが、マスターの淹れる熱いコーヒーを飲みながらその悩みをマスターに打ち明けるというもの。
悩みといっても結構重たいやつなので、こんな珈琲屋が実在したら、マスターが病気になってしまうかもしれないと、ふと余計なことを考えてしまう。
池永陽の作品の特徴で、最後に救われる感がちょっと足りない、僕はそんなことを感じている。 なので救われたい人は、避けた方がいいかもしれない。
自分で脱出できる方は、ぜひ読んでズドンと落ちるのもたまにはいいかも。
この作品は続編、続々編が出版されている。
いずれの小説も、読んでいると確かにコーヒーが飲みたくなる。
実際コーヒーを飲む描写がたくさん出て来るので、無理ないのかもしれない。
それぞれ、どんな味のコーヒーが合うだろうか?
「コーヒーが冷めないうちに」は、ちょっと酸味のあるスッキリした飲み口のものがいい。
コロンビアスプレモがあっている。
「珈琲屋の人々」は苦味強めでコクがあるのがぴったりだ。
深煎りのブラジルなんかいいのではないか。
と、書いていてふと気づいたが「コーヒーに合う本」もしくは「本に合うコーヒー」を探すのは、結構おもしろいかもしれない。
なんだか、ハマりそうな気がするのは私だけ?
(了)
マージナルブレンドが自宅で飲めます。
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